国土交通省が公表した「令和6年空き家所有者実態調査」によると、過去5年間に空き家のリフォームを実施しなかった世帯が約77%を占め、約22%のみが実施している。多くの空き家が未補修で放置されており、管理負担や利用予定のなさが背景にあります。
相続した物件が空き家になる前に、未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか?
調査結果:リフォーム実施の有無(総数)
リフォームを行った 21.5%
リフォームを行っていない 76.5%
不明 2.0%
世帯属性(年収・年齢)別の傾向
・世帯年収別:「1,500万円以上」の高所得世帯ではリフォーム実施率が約27% となり、他の年収層に比べて明確に高くなっています。
・世帯主の年齢別:家計を支える者の年齢による実施率の差はほぼ見られず、どの年代でも2割前後 にとどまっています。
調査結果からの考察
・経済的負担と「コスト回収への疑問」が最大の壁
全体の約8割がリフォームを見送っている背景には、費用負担への懸念があります。
本調査の別項目でも、空き家管理の課題として「管理費用の負担」や「利用予定がないので管理しても無駄」という回答が上位を占めています。
「直しても借り手・買い手が見つかるか分からない」という不安が、所有者にリフォームを踏みとどまらせる最大の心理的ブレーキになっています。
・高年収層に偏るリフォーム実施
年収1,500万円以上の層で実施率が高い(約27%) 反面、一般的な所得層では手が出しにくい状況です。
これは、空き家リフォームが「必須の投資」ではなく「資金に余裕がある人が行う選択肢」になっていることを示しています。
自己資金のみに頼る形では、今後も空き家の流通や活用(賃貸・売却)は活性化しにくいと言えます。
・法改正にともなう「管理不全空き家」化への懸念
令和5年(2023年)12月に施行された改正空家法 では、放置すれば危険な「管理不全空き家」に指定されると、固定資産税の優遇措置(最大6分の1)が解除されるリスクが生じました。
しかし、約77%がリフォーム未実施という現状は、法改正後もなお多くの空き家が「劣化の一途」をたどっている可能性を示唆しています。
今後の課題と分析
・補助金・減税制度の周知徹底:自治体ごとに用意されている「空き家改修補助金」などの認知度を高め、所有者の自己負担を減らすアプローチが必要です。
・初期費用ゼロの活用モデルの普及:事業者がリフォーム費用を肩代わりし、サブリース(転貸)形式で運用する民間サービスの更なる拡大が期待されます。
親が亡くなった後からでも、空き家になることを防ぐことができる対策
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